犬の拡張型心筋症|地域密着型の熊本県宇城市松橋町にある動物病院|犬猫診療・治療
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院長コラム,犬の診療,循環器科
犬の拡張型心筋症

犬の拡張型心筋症は、心臓の筋肉が薄くなり、血液を十分に送り出せなくなる心臓病です。

進行すると呼吸困難や失神、突然死のリスクもあるため、早期発見と継続的な治療が重要です。


拡張型心筋症は、心臓の収縮力が低下し、心室が拡張することでポンプ機能が著しく損なわれる疾患であり、血液循環が不十分になるため、全身の臓器に酸素や栄養が届きにくくなります。

そのため、疲れやすさ、咳、呼吸困難、失神、腹水や胸水の貯留などの症状が現れます。


特にドーベルマン、グレート・デーン、ボクサーなどの大型犬種で多く、遺伝的要因やタウリン・L-カルニチンの不足が関与していると考えられています。


診断には心エコーや心電図が用いられ、治療は強心薬、利尿薬、血管拡張薬などを組み合わせて行います。

完治は難しいものの、適切な薬物療法と生活管理により、症状の進行を遅らせることが可能です。